TRD工法(Trench cutting Re-mixing Deep wall method)

●TRD工法とは

TRD工法は、地盤に挿入したチェーンソー型のカッターをベースマシーンと接続し、横方向に移動させて、溝の掘削と固化液の注入、原位置土との混合・攪拌を行い地中に連続した壁を造成する工法です。 TRD工法による地中連続壁には、H鋼などの芯材を挿入し、地下掘削時の土留・止水壁として適用するものを標準に、液状化対策地盤の補強地下水汚染土壌の遮断などの様々な用途へ、遮水を兼ねた高品質な地中連続壁として数多くの実績を有します。

●TRD工法の特徴

・低重心設計により、従来工法より機械高が大幅に低く、抜群の安定性。 また、掘削機構を地中に常時、埋設しているので転倒災害が皆無です。
優れた掘削能力により、工期の短縮が図れ、コストが縮減します。
・鉛直方向全層を同時に攪拌混合するため、原地盤の土質や強度が異なる互層地盤に対しても、深度方向に均質な(強度、透水性能のばらつきが極めて少ない)壁品質を実現します。
※一軸圧縮強度0.5N/mm2以上、透水係数1×10-6cm/s以下
目違いのない連続性より、止水性の高い品質の壁が実現します。
・壁形状が等厚ですので、設計時に機械寸法に制約される事なく、任意な間隔で芯材挿入が可能です。

●TRD工法による施工実績

TRD工法によって構築される地中連続壁は、大きく分けて下記の4種類があります。
※ 下の各施工実績ボタンをクリックすると、詳細説明ページへ移動します。
山 留 壁 工 道路、建築工事などの仮設山留壁。最近ではコンクリートパネルなどの特殊芯材を活用し工期短縮を図る本設山留壁としても採用が増えています。
遮 水 壁 工 堤防基盤漏水対策を始め、遮水を目的とする様々な地中連続壁として採用されています。
汚染拡散防止壁工 産業廃棄物処理施設などの有害な異物混入土を遮水性の高い品質の壁で封じ込めて、地下水による汚染拡散を防止します。
地中斜め控え護岸工 多自然型護岸工法の一種として、自然の河岸に手を加えることなく、地中に浸食をくい止める控え護岸を構築します。

弊社のTRD工法機

TRD-Ⅰ型 TRD-Ⅰ型

施工深度 h≦20m
施工壁厚 t=450,500,550mm
本体重量 約55ton
(カッターポストを除く)
TRD-Ⅱ型

施工深度 h≦40m
施工壁厚 550mm≦t≦700mm
(50mm刻み)
本体重量 約100ton
(カッターポストを除く)
TRD-Ⅱ型


TRD-Ⅲ型 TRD-Ⅲ型

施工深度 h≦60m
施工壁厚 550mm≦t≦850mm
(50mm刻み)
本体重量 約96ton
(カッターポストを除く)
【特殊仕様】地中斜め控え護岸工のためのTRD-Ⅰ型斜め仕様
  
【特殊仕様】空頭制限下での施工用としての低空頭仕様(左)TRD-Ⅰ型(右)TRD-Ⅲ型
TRD-Ⅰ型低空頭 TRD-Ⅲ型低空頭